ジキル&ハイドV47.5レビュー/テナジー使用者にも好評
氷と炎といったら...。
個人的に、V20ダブルエキストラより速いし回転かかる
普通にテナジーを超えているのでは?
ぶっちゃけると、唐橋卓球さんとグッズ2022の川口陽々さんのレビューを足して二で割ったものが自分のジキル&ハイドV47.5に対する感想になります。
というより、両者がほめていたところの良いとこどりみたいなものでしょうか?
つまり、このラバーに対する評価はかなり高いということです。
私が試打するときに使ったラケットはハイブリッドZCインサイド、ジキル&ハイドの反対面にはV20ダブルエキストラを貼っていました。
ちょっと前までは「木材オンリーのラケットじゃなければ無理!」
と思っていましたが、最近の特殊素材ラケットの性能の進歩は目覚ましく、
今では木材ラケットを使う理由が見当たらないくらい、特殊素材ラケットに入れ込んでいます。
ハイブッリドZCインサイドのレビューも後々書いていきますのでお楽しみ。
どちらかと言えば、同時に発売されたジキル&ハイドH52.5の方に注目が集まったため、
このラバーに関するレビューの数はあまり多くありません。
そのような中で、しばらく活動を休止していた名ビュワーのくろかみさんが、このラバーのレビューを投稿してくれました。
使用したラケットが私とは全く異なる属性ながら、ちゃんと共通するラバーの性能が垣間見えて面白かったです。
基礎打ち、軽打での印象
ヴェガⅩの上位互換的感触
シートが硬すぎず、スポンジと合わせた時の高度のバランスが良くて打ちやすいです。
ヴェガⅩのシートとスポンジのバランスに近い印象。
そして、軽打からよくボールが走るように感じました。
ラケットの性能で弾んでいる感もあったので、全体としては勝手に弾まない部類になると思いますが、(ほかのラケットで試してみた結果、47.5度としては簡単にボールが走る部類)ヴェガⅩで軽く打ってボールが走ると感じるのなら、ジキル&ハイドV47.5も同様の感想になると思います。
インパクトが強くなくても性能を引き出しやすいヴェガⅩと、強いインパクトで性能を発揮するオメガⅦの中間と聞いていましたが、打ちやすさで言えばヴェガよりですね。
オメガⅦはマニュアルラバー
ちなみに、オメガⅦは全体を通してマニュアルラバーであるというのが私の印象です。
47.5度のオメガⅦプロ、48度のオメガⅦツアーiは、ラザンターやブルーストームに比べて勝手に弾まないと感じました。
その一因として、スポンジの厚さがあまり感じられないことが挙げられます。
打ってみた感覚としては、ティバーのクァンタムXプロやミズノのQクオリティーとシートとスポンジの総厚が近いと思います。
ドライブ技術
対上◎、対下は癖ありか...。
私の打ち方はいかにもドイツラバー向けの打ち方なのですが、ロングボールの深さはV20と遜色なしです。
弾道はこちらの方が鋭いので決定力もあります。
謳い文句は直線弾道で引っかかるラバーということなのですが、ヴェンタスエキストラくらいは弧線が出てくれるので、弾道が低いラバーという印象はありません。
フラット気味に打球してもネットを越えてくれますし、打点が落ちたところからチョリドラでリカバーするのもやり易いです。
前で打つより下がった時の方が弧線が出るように感じるのはヴェガⅩに似た性質だと思いました。
対下回転は自分のインパクトではバックドライブの時にボールを掴みきれていませんでした。回転をかけて弧線を出そうとしても、前に向かってボールが勝手に飛び出してしまいました。
対下回転のバックドライブのやり易さはオメガⅦプロのほうがやり易く感じました。
フォアで使った時もボールが上に上がるというよりは前に飛ぶという印象に変わりはありませんでした。
慣れてくれば前にボールが飛ぶ性質を利用して力を抜いてスピードドライブを打てるので楽だと思います。
そして、今回このラバーを使って一番面白いと感じたのが対下回転のフォアハンドループドライブです。
しっかり擦ってループドライブを打てれば非常に強い回転がかかった弧線の低いボールになります。
まるで粘着ラバーのような球質で、回転量もV20より多く、受け手も面食らっていました。
対下回転ループの回転量に限っては、ブルーストームプロと同等のものがあります。
軌道の癖も相まって、ブルーストームプロより返球しづらいようです。
ループドライブの質が高く、スピードドライブと組み合わせることで、相当とり辛い球質の変化が出せる思います。
ちなみに、普段テナジーを使っている方にV47.5を打ってもらったところ、対下回転ループドライブの球持ちや上がり方はテナジーより感触が良いという評価になりました。
ミート技術
スピード抜群、やや真っ直ぐ飛ぶ
ボールのスピードが非常に早く、回転の影響もうけずらいのでミート主戦の選手にもお勧めできる性能です。
ハイブリッドZCインサイドのバックに使用した時にはミートのネットミスが多く、もう少しボールが上に飛んでくれた方がいいと思いました。
加えて、ドライブが苦手でミートを多用するタイプの選手には前述の下回転の持ち上げずらさがネックになるかもしれません。
まとめ
打球感やボールの飛び方がヴェガⅩに似ていて使いやすく、性能はどれも一回り以上アップしていると思います。
しっかり打てた時のスピードと回転はV20ダブルエキストラを上回りました。
また、テナジー使用者が使っても満足のいく球持ちや安定感を有しています。
くろかみ氏のレビューと比較して、打法によるボールの飛び方はおおよそ一致しましたが、飛び方がオートマチックかマニュアルかの意見は正反対となりました。
くろかみ氏の使っていたラケットが木材5枚のウーゴカルデラノフォコ、
私が使ったのがインナー特殊素材のハイブリッドZCインサイドということで、
ラケットの性質の差が表れた結果ではないかと思います。
ハイブリッドZCインサイドはラバーへのボールの食い込みを補助してくれる感覚があるので、硬めのラバーを貼っても使いこなしやすくしてくれるからです。
卓球メーカーのラバーは、同社のラケットで試打されているはずです。
XIOMの代表的ラケットは全て特殊素材ラケットですので、特殊素材ラケットの方が性能を引き出せるのではないかと考えてラケットを選びました。
試打をしながらこれがラバーの性能によるものなのか、ラケットの性能によるものなのか不明瞭な部分も出てきてしまいましたが、
木材ラケットで試打をしてくれた方がいたことで、ジキル&ハイドV47.5がスピードと回転のバランスの取れた癖のないラバーであることはっきりしたと思います。
くろかみ氏のレビューはこちら